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中学校へスマホ持ち込みはできる?その条件と、子どもと共有すべきルールとは

2022/06/08


2020年に、中学校へのスマホの持ち込みが、一定の条件を満たせば容認されるようになりました。しかし、スマホを通じて犯罪やトラブルに巻き込まれることもあるため、子どもにスマホを持ち歩かせる場合、慎重にならなければなりません。


この記事では、どういう経緯で中学校にスマホを持ち込めるようになったのか、そしてどのようなルールや対策が必要なのかを解説します。


1.中学校にスマホを持ち込めるようになった?

2020年8月の文部科学省の通達により、一定の条件を満たせば、中学校にスマホを持ち込めるようになりました。どのような経緯で、スマホの持ち込みが許可されるようになったのでしょうか。そして、一定の条件とは、どのようなものなのでしょうか。


1-1.2020年8月に中学生による携帯電話やスマートフォンの学校への持ち込みを容認

日本では文部科学省が2009年に出した通達に基づき、小中学校への携帯電話持ち込みを原則禁止としてきました。


しかし2018年6月、登下校時間帯に大阪府北部地震が発生しました。これもあり大阪府教育庁は、災害時の連れ去りや痴漢などの犯罪に巻き込まれた際の連絡手段や、抑止力のために、登下校時に限って小中学生が携帯電話を所持できる方針に変更したのです。


同時に保護者からも「災害や犯罪発生時における緊急連絡の手段として、スマホは必要」という声も、高まりました。


また、モバイル社会研究所が2022年11月に実施した調査によると、中学生のスマホ所持率は2019年〜2022年にかけて85〜87%で推移しています。*1


一方で文部科学省が2009年に実施した調査では、中2の携帯電話所有率は45.9%でした。*2


このように、文部科学省が携帯電話の持ち込みを原則禁止にした2009年と現在では、状況が大きく違います。


携帯電話の所有率は50%未満から80%後半まで高まり、保有する携帯電話もいわゆる「ガラケー」から「スマートフォン」となり、防犯に役立つ機能も充実しました。


これを受けて、文部科学省は「学校における携帯電話の取扱い等に関する有識者会議」を立ち上げました。その結果2020年8月、中学校に関しては個別の状況や、学校又は教育委員会が認める場合は一定の条件のもとで持ち込みを認めるべき、と通達されました。*3


なお、小中学校ともに、原則持ち込み禁止であることは変わりません。


では、中学校のスマホ持ち込みが認められる一定の条件とは、どのようなものでしょうか。


1-2.中学生のスマホの持ち込み条件

文部科学省が通達した、中学生のスマホ持ち込みを認める条件としては、下記のとおりです。


“一定の条件(※)を満たした上で、学校又は教育委員会を単位として持込みを認める。 
※ 学校と生徒・保護者との間で以下の事項について合意がなされ、必要な環境の整備や措置が講じられていること。 


1. 生徒が自らを律することができるようなルールを、学校のほか、生徒や保護者が主体的に考え、協力して作る機会を設けること

2. 学校における管理方法や、紛失等のトラブルが発生した場合の責任の所在が明確にされていること

3. フィルタリングが保護者の責任のもとで適切に設定されていること

4. 携帯電話の危険性や正しい使い方に関する指導が学校及び家庭において適切に行われていること


学校における携帯電話の取扱い等について(通知)ー 文部科学省 より引用”


第一に、生徒が自らスマホを正しく使えるようなルールを、生徒と保護者が主体的に考えて作ることが重要です。そして学校側も、学校での管理方法やトラブル時の責任の所在を明確にしなければなりません。


また、保護者も使いすぎや有害サイトを防ぐフィルタリングをかけるなど、正しくスマホを使えるように制限する、使い方を教える、などが求められます。


子どもが「スマホを学校に持っていきたい」と言ったからといって、簡単に許可できるものではありません。


2.中学生に必要な、スマホ持ち込みのルール5つ

では、家庭ではどのようなルールを作ればいいのでしょうか。例えば、下記のようなルールが考えられます。

 

1. 1日の利用時間を決める

2. 連絡をとるときは、写真や個人情報を送信しない

3. 相手の気持ちを考えて、コミュニケーションをとる

4. アカウント登録やゲームの課金は、保護者に相談する

5. スマホは保護者の前で使う


また、ルールを決めても、子どもの自制心では、完璧に守ることは困難です。子どもがしっかりルールを守れているか、保護者が目配りを続けましょう。


2-1.1日の利用時間を決める

スマホの持ち込みを許可する場合、登下校時の使用が考えられます。登下校時に使用し、帰宅後も使用すると、勉強や習い事がおろそかになる可能性も。


子どもが自分の意思で使用時間を制限するのは難しいため、スマホフィルタリングアプリを導入して、利用時間を制限しましょう。もちろん、子どもと話しあった上で利用時間を制限しましょう。


東北大学の研究では、スマホの利用時間が増えれば増えるほど、勉強時間を確保しても成績が下がるという結果が出ています。*4


特に「スマホの使用時間が3時間を超えるとどれだけ勉強しても偏差値が50未満」という結果が出ているため、スマホの利用時間はできるだけ減らしましょう。理想は1時間以内です。


2-2.連絡をとるときは、写真や個人情報を送信しない

スマホでは、友だちはもちろん、インターネットで繋がった知らない人と連絡を取ることもあります。


そこで写真や個人情報を送ってしまうと、流出したり悪用されたりする場合があります。友だちであっても、セキュリティの知識が不十分で流出させてしまう場合があるため「写真や個人情報を送らない」など、ルールを設定しましょう。


2-3.相手の気持ちを考えて、コミュニケーションをとる

スマホでは、コミュニケーショントラブルも問題になります。チャットや掲示板でのテキストでは、面と向かっては言わないようなことも言ってしまい、人間関係のトラブルや炎上してしまう場合があります。


インターネット上でも、匿名であっても、その先には人がいることをしっかり指導しましょう。これをルールにすることは難しいため、指導が重要です。


2-4.アカウント登録やゲームの課金は、保護者に相談する

アカウント登録やゲームの課金は、必ず保護者に相談させるルールを作りましょう。個人情報を抜き取る詐欺サイトや、登録しただけで高額請求をしてくるサイトなど、危険なサイトがあります。


子どもがサイトの危険性を判別するのは難しいため、大人が事前に確認してください。


ゲームの課金はきりがなく、子どもはどんどん課金したくなります。そして、課金すればするほど、ゲームに熱中しやすくなります。子どもが自分では課金できないようにしておくこと、できるだけ課金は断って、無課金で遊べる範囲に留めることが重要です。


2-5.スマホは保護者の前で使う

保護者がいない前では、子どもは危険なサイトなどにも、心理的にアクセスしやすくなります。保護者の前だけで使う、というルールを作ることで、結果的に子どもを守ることになります。


3.中学生のスマホには、フィルタリングアプリを導入しよう

まだ自制心が未発達の中学生では、ルールを決めても守れない可能性があります。子どもが間違った使用をしないように、子どもを犯罪から守るために、フィルタリングアプリを導入しましょう。


スマホフィルタリングアプリには、下記のような機能があります。


•使用時間の制限

•課金ブロック

•有害の閲覧制限

•GPSで子どもの現在地を把握


スマホフィルタリングアプリの「スマモリ」なら、上記の機能に加えてお子様の使用時間・使用アプリ・アクセスしたサイトなど、スマホの使用状況を確認できます。


また、お子さんが設定した場所への出入りをリアルタイムでチェックできます。習い事をしているお子さんがしっかり通えているか、行動に変化はないか確認可能です。


まとめ

一定の条件を満たせば中学校へのスマホ持ち込みが許可されたものの、原則禁止です。学校や教育委員会で決められた方針に従いましょう。


もし、スマホの持ち込みが許可された場合は、家庭内で下記のようなルールを決めましょう。


1. 1日の利用時間を決める

2. 連絡をとるときは、写真や個人情報を送信しない

3. 相手の気持ちを考えて、コミュニケーションをとる

4. アカウント登録やゲームの課金は、保護者に相談する

5. スマホは保護者の前で使う


そして、利用時間を制限するためにも安全のためにも、フィルタリングアプリを導入しましょう。子どもの自制心には限界があることを理解しつつ、しっかり親子で話し合ってスマホの使い方を決める必要があります。


【参照】


*1 中学生のスマホ所有率は80%後半で推移 ー モバイル社会研究所https://www.moba-ken.jp/project/children/kodomo20230216.html


*2 子どもの携帯電話等の利用に関する調査 ー 文部科学省https://www.mext.go.jp/component/b_menu/houdou/__icsFiles/afieldfile/2009/05/15/1266544_2_1.pdf


*3 学校における携帯電話の取扱い等について(通知) ー 文部科学省https://www.mext.go.jp/content/20200803-mxt_jidou02-000007376_2.pdf


*4 ・スマホはどこまで脳を壊すか ー 朝日新聞出版 (2023/2/13) 榊 浩平 (著), 川島 隆太 (著)




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