スマホやタブレット(以降スマホ)をベビーシッター代わりにしていませんか? やらなきゃいけないことがあるのに赤ちゃんが泣き止まない時、スマホで動画を見せると、大人しくなってくれることがあります。
そんな時は、ついついスマホをベビーシッター代わりにしてしまいますよね。大変な育児の中で、赤ちゃんが大人しくしてくれている時間は、とても貴重です。
しかし、乳児や幼児にスマホを見せていると、脳の発達を妨げる可能性があります。
小中学生を対象にした調査では、脳の発達の遅れと学力の低下が報告されています。乳児や幼児にスマホを見せた場合、どのような悪影響があるかは、はっきりとわかっていませんが、ほどほどにする必要がありそうです。
スマホが子どもの脳にどのような影響をもたらすのか、子どもの健全な成長を守るためにも、学習しましょう。
1. 過刺激が、脳の発達に悪影響をもたらす
スマホの映像は、脳にとって異常な刺激(過刺激)です。画面の光である「ブルーライト」や、刺激の強い動画などは、脳に過刺激を与えることで、脳の発達に悪影響をもたらす可能性があります。
•スマホやタブレットが習慣になる・依存する
•ADHDに近くなる可能性も
1-1.スマホやタブレットが習慣になる・依存する
スマホの使用により、ドーパミンという神経伝達物質を分泌させる場合があります。ドーパミンは期待や、やる気に関わるホルモンです。報酬が期待できる行動で分泌されやすく、ドーパミンが出るとやる気が出て、その行動は習慣化されやすくなります。
勉強や運動のような望ましい行動でドーパミンが出ると、その行動が習慣化されるため、勉強や運動の継続に繋がります。
一方で、アルコールや麻薬などの物質はドーパミンを分泌させやすいため、習慣化されやすく、悪化すると依存症になってしまうのです。
同様にスマホもドーパミンを分泌させやすいと考えられており、多くの大人も「スマホ依存」と言われるほど、簡単に習慣化・依存化してしまいます。
スマホがないと落ち着かない、数分おきにスマホを見てしまう、という方も多いのではないでしょうか。大人ですら依存してしまうスマホですから、子どもはより簡単に依存してしまいます。
依存すると、スマホを見ていないと癇癪をおこす、泣き止まなくなってしまう、などの可能性があります。
1-2.ADHDに近くなる可能性も
先ほど解説したように、スマホがないと落ち着かない、気が散ってしまう、などが目立つようになり「ADHDではないか?」と疑ってしまうケースもあります。
ADHD(注意欠陥・多動症)とは、注意が続かない、落ち着きがない、感情や行動を抑制できないなどの特徴が認められる発達障害の一種です。
ADHDは生まれつきの精神疾患とされていますが、スマホをベビーシッター代わりにすることで、ADHDに近い状態になってしまうリスクがあります。
2. スマホやタブレットが習慣になると、将来の学力も低下する
スマホをベビーシッター代わりにすることで、将来の学力が低下する可能性があります。
東北大学加齢医学研究所が、仙台市の小中学生7万人を対象にインターネットの使用時間と学力を調査したところ、インターネットの使用時間が長いほど成績が低下することが確認されました。
こちらは、小中学生を対象にした研究であるものの、成長期の脳に対する影響が報告されているため、乳児や幼児も参考になります。
なお、小中学生のインターネット使用時間は、ほとんどがスマホです。
•脳の発達を損なう
•睡眠時間が少なくなる
•スマホの使用時間が長いほど学力が低下する
2-1.脳の発達を損なう
スマホを長時間使っていると、脳の発達を損なう可能性が報告されています。実際に、平均年齢11歳の子どもたち223人を3年追跡した調査では、認知機能を支える前頭葉や記憶に関わる海馬などの発達に悪影響が見られました。
特にインターネットを「ほぼ毎日使っている」と回答した子どもたちの脳は、3年間でほぼ発達していませんでした。
前頭葉は思考・感情のコントロール・コミュニケーションなどを司る部位で、人間が社会活動を行う上で非常に重要です。学習の理解から、計画的に勉強を行う・集中する、などの働きがあるため、発達が損なわれると学力低下につながります。
この研究は平均年齢11歳が対象ですが、幼児でも脳の発達を損なう可能性は否定できません。スマホの使用を乳児から習慣化することで、必然的に幼児・小中学生時の使用時間が増えて、脳の発達を損なう可能性が高まります。
2-2.睡眠時間が少なくなる
スマホの画面から発せられるブルーライトは、脳を興奮させる作用があります。そのため、寝付きを悪くしたり、睡眠の質を低下させたりする可能性があります。
特に乳児の場合はお昼寝も含めて、1日11〜18時間の睡眠が必要です。しかし、スマホにより脳を興奮させることで、睡眠時間が短くなってしまう可能性があります。
平均年齢約11歳の子どもたち290人の脳画像を観察したところ、睡眠時間が短い子どもほど、記憶に関わる「海馬」の容積が小さいことがわかりました。
睡眠不足で海馬の成長に悪影響が出れば、記憶力が低下する可能性があります。そして、記憶力が低下すれば、将来の学力も低下するでしょう。
また、夜にスマホを見る習慣がついてしまった場合、小中学生での家庭学習の時間を減らしてしまう可能性があります。
2-2.スマホの使用時間が長いほど学力が低下する
同様の研究で、スマホを3時間以上使っていると、勉強を頑張っても睡眠時間を確保しても成績が平均未満になる、という結果が出ました。
スマホを長時間使うことで、脳の発達が遅れて理解力や記憶力が低下する可能性や、スマホを見ながら行う「ながら勉強」が増えることで集中力が低下する、などの原因が考えられます。
そして、小6と中1の子どもたち14,411人を2年間追跡調査したところ、スマホの使用時間が増えるほど成績が落ち、使用時間が減るほど成績が上がりました。
このように、スマホを長時間使っていて成績が低下しても、後から挽回できる可能性はあります。しかし、脳の発達が損なわれてしまった場合、どこまで挽回できるかは不明です。
やはり、スマホの使用をできるだけ減らしてあげることがベストでしょう。
3. 脳の成長には顔を合わせたコミュニケーションが必要
子どもの脳を発達させるには、顔を合わせたコミュニケーションが必要です。
平均年齢約11歳の子どもたち208人を3年間追跡した調査によると、親子で過ごす時間が長い子どもたちほど言語に関する脳の領域が発達していて、言語能力が高いことが確認されています。
また、親子でたくさん会話をしている人ほど、言語の発達に良い影響があることもわかっています。
乳児は言葉を理解できなくても、養育者の温かい声から愛情を感じて安心し、ちょっとずつ言葉を覚えて行きます。
できるだけスマホに頼らず、顔を見ながらたくさん話しかけてあげましょう。
まとめ
スマホやタブレットをベビーシッター代わりにすることで、子どもの脳の発達を損なって、将来の学力低下につながる可能性があります。
乳児が大人しく動画を見ていてくれるのはとても助かりますが、脳の成長には顔を合わせたコミュニケーションが重要です。ぜひ顔を見て微笑んだり、言葉をかけたりしてあげてくださいね。
もし、お子さんがすでに小中学生でスマホを持たせている場合、スマホの使用を制限することで、脳の発達や成績に好影響をもたらす可能性があります。
スマホの使用を制限するには、下記のような機能を搭載したスマホフィルタリングアプリを導入しましょう。
•使用時間の制限
•使用状況レポート
•動画視聴履歴の確認
これらの機能が搭載されているスマホフィルタリングアプリの「スマモリ」なら、スマホの使いすぎからも、悪質なコンテンツからも、子どもを守ることができます。
ぜひ機能を確認してみてください。
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【参考図書】
・スマホはどこまで脳を壊すか ー 朝日新聞出版 (2023/2/13) 榊 浩平 (著), 川島 隆太 (著)
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スマホやタブレット(以降スマホ)をベビーシッター代わりにしていませんか? やらなきゃいけないことがあるのに赤ちゃんが泣き止まない時、スマホで動画を見せると、大人しくなってくれることがあります。
そんな時は、ついついスマホをベビーシッター代わりにしてしまいますよね。大変な育児の中で、赤ちゃんが大人しくしてくれている時間は、とても貴重です。
しかし、乳児や幼児にスマホを見せていると、脳の発達を妨げる可能性があります。
小中学生を対象にした調査では、脳の発達の遅れと学力の低下が報告されています。乳児や幼児にスマホを見せた場合、どのような悪影響があるかは、はっきりとわかっていませんが、ほどほどにする必要がありそうです。
スマホが子どもの脳にどのような影響をもたらすのか、子どもの健全な成長を守るためにも、学習しましょう。
1. 過刺激が、脳の発達に悪影響をもたらす
スマホの映像は、脳にとって異常な刺激(過刺激)です。画面の光である「ブルーライト」や、刺激の強い動画などは、脳に過刺激を与えることで、脳の発達に悪影響をもたらす可能性があります。
•スマホやタブレットが習慣になる・依存する
•ADHDに近くなる可能性も
1-1.スマホやタブレットが習慣になる・依存する
スマホの使用により、ドーパミンという神経伝達物質を分泌させる場合があります。ドーパミンは期待や、やる気に関わるホルモンです。報酬が期待できる行動で分泌されやすく、ドーパミンが出るとやる気が出て、その行動は習慣化されやすくなります。
勉強や運動のような望ましい行動でドーパミンが出ると、その行動が習慣化されるため、勉強や運動の継続に繋がります。
一方で、アルコールや麻薬などの物質はドーパミンを分泌させやすいため、習慣化されやすく、悪化すると依存症になってしまうのです。
同様にスマホもドーパミンを分泌させやすいと考えられており、多くの大人も「スマホ依存」と言われるほど、簡単に習慣化・依存化してしまいます。
スマホがないと落ち着かない、数分おきにスマホを見てしまう、という方も多いのではないでしょうか。大人ですら依存してしまうスマホですから、子どもはより簡単に依存してしまいます。
依存すると、スマホを見ていないと癇癪をおこす、泣き止まなくなってしまう、などの可能性があります。
1-2.ADHDに近くなる可能性も
先ほど解説したように、スマホがないと落ち着かない、気が散ってしまう、などが目立つようになり「ADHDではないか?」と疑ってしまうケースもあります。
ADHD(注意欠陥・多動症)とは、注意が続かない、落ち着きがない、感情や行動を抑制できないなどの特徴が認められる発達障害の一種です。
ADHDは生まれつきの精神疾患とされていますが、スマホをベビーシッター代わりにすることで、ADHDに近い状態になってしまうリスクがあります。
2. スマホやタブレットが習慣になると、将来の学力も低下する
スマホをベビーシッター代わりにすることで、将来の学力が低下する可能性があります。
東北大学加齢医学研究所が、仙台市の小中学生7万人を対象にインターネットの使用時間と学力を調査したところ、インターネットの使用時間が長いほど成績が低下することが確認されました。
こちらは、小中学生を対象にした研究であるものの、成長期の脳に対する影響が報告されているため、乳児や幼児も参考になります。
なお、小中学生のインターネット使用時間は、ほとんどがスマホです。
•脳の発達を損なう
•睡眠時間が少なくなる
•スマホの使用時間が長いほど学力が低下する
2-1.脳の発達を損なう
スマホを長時間使っていると、脳の発達を損なう可能性が報告されています。実際に、平均年齢11歳の子どもたち223人を3年追跡した調査では、認知機能を支える前頭葉や記憶に関わる海馬などの発達に悪影響が見られました。
特にインターネットを「ほぼ毎日使っている」と回答した子どもたちの脳は、3年間でほぼ発達していませんでした。
前頭葉は思考・感情のコントロール・コミュニケーションなどを司る部位で、人間が社会活動を行う上で非常に重要です。学習の理解から、計画的に勉強を行う・集中する、などの働きがあるため、発達が損なわれると学力低下につながります。
この研究は平均年齢11歳が対象ですが、幼児でも脳の発達を損なう可能性は否定できません。スマホの使用を乳児から習慣化することで、必然的に幼児・小中学生時の使用時間が増えて、脳の発達を損なう可能性が高まります。
2-2.睡眠時間が少なくなる
スマホの画面から発せられるブルーライトは、脳を興奮させる作用があります。そのため、寝付きを悪くしたり、睡眠の質を低下させたりする可能性があります。
特に乳児の場合はお昼寝も含めて、1日11〜18時間の睡眠が必要です。しかし、スマホにより脳を興奮させることで、睡眠時間が短くなってしまう可能性があります。
平均年齢約11歳の子どもたち290人の脳画像を観察したところ、睡眠時間が短い子どもほど、記憶に関わる「海馬」の容積が小さいことがわかりました。
睡眠不足で海馬の成長に悪影響が出れば、記憶力が低下する可能性があります。そして、記憶力が低下すれば、将来の学力も低下するでしょう。
また、夜にスマホを見る習慣がついてしまった場合、小中学生での家庭学習の時間を減らしてしまう可能性があります。
2-2.スマホの使用時間が長いほど学力が低下する
同様の研究で、スマホを3時間以上使っていると、勉強を頑張っても睡眠時間を確保しても成績が平均未満になる、という結果が出ました。
スマホを長時間使うことで、脳の発達が遅れて理解力や記憶力が低下する可能性や、スマホを見ながら行う「ながら勉強」が増えることで集中力が低下する、などの原因が考えられます。
そして、小6と中1の子どもたち14,411人を2年間追跡調査したところ、スマホの使用時間が増えるほど成績が落ち、使用時間が減るほど成績が上がりました。
このように、スマホを長時間使っていて成績が低下しても、後から挽回できる可能性はあります。しかし、脳の発達が損なわれてしまった場合、どこまで挽回できるかは不明です。
やはり、スマホの使用をできるだけ減らしてあげることがベストでしょう。
3. 脳の成長には顔を合わせたコミュニケーションが必要
子どもの脳を発達させるには、顔を合わせたコミュニケーションが必要です。
平均年齢約11歳の子どもたち208人を3年間追跡した調査によると、親子で過ごす時間が長い子どもたちほど言語に関する脳の領域が発達していて、言語能力が高いことが確認されています。
また、親子でたくさん会話をしている人ほど、言語の発達に良い影響があることもわかっています。
乳児は言葉を理解できなくても、養育者の温かい声から愛情を感じて安心し、ちょっとずつ言葉を覚えて行きます。
できるだけスマホに頼らず、顔を見ながらたくさん話しかけてあげましょう。
まとめ
スマホやタブレットをベビーシッター代わりにすることで、子どもの脳の発達を損なって、将来の学力低下につながる可能性があります。
乳児が大人しく動画を見ていてくれるのはとても助かりますが、脳の成長には顔を合わせたコミュニケーションが重要です。ぜひ顔を見て微笑んだり、言葉をかけたりしてあげてくださいね。
もし、お子さんがすでに小中学生でスマホを持たせている場合、スマホの使用を制限することで、脳の発達や成績に好影響をもたらす可能性があります。
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•使用時間の制限
•使用状況レポート
•動画視聴履歴の確認
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ぜひ機能を確認してみてください。
スマモリ
【参考図書】
・スマホはどこまで脳を壊すか ー 朝日新聞出版 (2023/2/13) 榊 浩平 (著), 川島 隆太 (著)
▼お子様が上手にスマホを使えるようサポートできるアプリ「スマモリ」
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