近年、子供たちの間で頻繁に利用されるようになった無料通話アプリですが、これらを使用する危険性について、あなたは熟知できていますか？今回は、無料通話アプリを子供が使用することで起こる得るトラブルや、その対策などについてご紹介します。

無料通話アプリ（トークアプリ）とは

無料通話アプリとは、インターネット回線を利用して話すことができるIP電話のひとつで、代表的なものとしては「LINE」や「カカオトーク」などがあります。「無料通話」と冠していますが、多くの場合インターネットを利用するため、携帯電話同士でしか通話できず、通信料も必要になります（携帯電話の定額プランなどに入っている場合は、その範囲内で使用した場合、無料と言えます）。

中には一般の電話にもかけられる無料通話アプリもありますが、通常の通話より安い設定になっているものの、通話料がかかることがほとんどです。そのほか、アプリによっては月額使用料がかかるものもあり、無料通話アプリとうたっていても、必ずしも「無料」で使用できるというわけではないということに注意するが必要あるでしょう。

また、無料通話アプリの多くには「メッセージ機能」が付いており、通話だけでなく文字でのやりとりも無料で行うことができます。

子供が無料通話アプリを使用することによる問題点

無料通話アプリを使用すること自体は、決して悪いことではありません。しかし、無料通話アプリに付いているメッセージ機能に頼りすぎてしまうと、現実の人間同士のコミュニケーションが疎かになり、コミュニケーション能力自体が養われなくなる可能性があります。無料通話アプリの中にはメッセージを無料でやりとりできるものもありますが、こうした機能を使ったいじめが起こるケースもあるようです。
また、あまりに無料通話アプリに依存してしまうと、昼夜を問わず電話やメッセージでのやりとりをするようになり、生活習慣や学習習慣に問題が生じることもあるでしょう。

子供のために親ができる対策とは

無料通話アプリが当たり前に使われるようになった現在、その使用を全面的に控えさせるというのは、おそらくあまり現実的な対応ではないでしょう。こうした点を踏まえ、子供たちに無料通話アプリを安全に使ってもらうために、親ができる対策を3つご紹介します。

1.「○時以降は使わない」といったルールを決める

昼夜を問わない無料通話アプリの使用は、生活習慣に影響を与えるほか、膨大な通信料、通話料がかかる恐れもあります。また、社会のマナーとして、日常的に深夜、早朝まで相手の都合を考えずにコンタクトを取るというのは、あまり褒められた行動とは言えません。こうした理由をしっかり子供に説明し、使用時間を制限することで、無料通話アプリへの依存を防ぎましょう。

2.利用する場所の制限

子供たちが無料通話アプリを利用する場所は、自宅だけではありません。学校や塾、遊びに出かけた先など、親の目の届かないさまざまな場所で利用します。無料通話アプリを利用する場所を制限することで、インターネット上で知り合った人と会うといった不要なリスクを減らし、犯罪に巻き込まれる可能性を減らすということもできます。

3.コメントの確認

無料通話アプリにメッセージ機能が付いている場合、定期的にメッセージを確認して、アプリ内でいじめが起きていないか、犯罪に巻き込まれていないかといったことを、確認したほうが良いかもしれません。ただし、これは子供のプライバシーにも関わることですので、親がコメントを確認する理由をしっかり説明する必要があります。

子供は好奇心が強く、順応性もあるため、さまざまな機能を活用して、無料通話アプリを使いこなしていくでしょう。しかし、無料通話アプリを使うことで犯罪やトラブルに巻き込まれる可能性も高くなるため、子供に利用させるなら、どういった設定で利用しているかを親がきちんと理解しておくことが大切です。