子供がインターネットを利用するとき、最も気がかりなのが「犯罪に巻き込まれる可能性」ではないでしょうか。ニュースを見てもネット絡みの事件は毎日のように起きています。子供が、そして子供を持つ親が気をつけるべきネット犯罪とはどのようなものがあるのか、今回は子供が巻きこまれる可能性のある犯罪について解説します。
子供が被害に遭う恐れがある犯罪とは
インターネットでは子供は常に狙われやすい存在です。人を疑う気持ちがまだあまりなく、教えられていなければネット上で犯罪に巻き込まれる可能性についても自覚していないためです。ネットを利用していて子供が被害に遭ってしまうケースには次のようなものがあります。
◇オークション詐欺や架空請求などの金銭トラブル
お金を払ったのに品物が送られてこないといったオークション詐欺の被害に、子供が遭うケースが増えています。オークションサイトのほか、SNSや掲示板での個人売買でもトラブルが起きています。また、興味本位で覗いた怪しいサイトを開くといきなり支払いを要求される架空請求では、子供が引っ掛かって親にいえず悩んでしまうケースが多くあります。
◇SNSや出会い系サイトを介した誘拐や性的暴行
ネットを通じて身元のわからない人物と知り合って実際に会い、トラブルへと発展するケースです。場合によっては、暴行、誘拐、殺人などの事件に発展することもあり、非常に深刻な問題となっています。出会い系サイトの掲示板などを使った援助交際も昨今では巧妙化して蔓延しています。
子供が加害者になる恐れがあるトラブルとは
一方、子供の側が加害者になるケースも数多くあります。本人は軽い気持ちでやったとしても、結果として法に触れ、罪に問われることもあり得ます。
◇犯罪を予告する書き込み
掲示板やSNSに「○○に爆弾を仕掛けた」「(名指しで)を殺す」といった犯罪予告ととられる書き込みをするケースが跡を絶ちません。未成年者が行った場合でも威力業務妨害容疑、偽計業務妨害容疑、脅迫容疑などで逮捕、書類送検に至ることがあります。
◇悪口や誹謗中傷など人を傷つける書き込み
掲示板やSNSで特定人物に対する誹謗中傷を書き込むことは許されません。内容が行き過ぎていれば脅迫罪や名誉毀損に問われる可能性があります。いわゆる「学校裏サイト」でも、書き込みを通じていじめに加担してしまうことがあります。
◇プライバシー、肖像権の侵害
他人の顔が写っている写真や動画を無断でアップロードすることはプライバシー侵害ないし肖像権の侵害になります。街や電車内で盗撮した写真をSNSに投稿する行為も同様です。プライバシーや個人情報に関しては、無自覚に自分や家族、友達の顔や、住所が特定されるような写真、書き込みを公開して問題となるケースもあります。
◇バイトテロ
飲食店やコンビニでのアルバイト中に店の商品(食品など)を使ってふざけて写真を撮り、SNSに投稿して騒ぎになるという問題も起きています。その書き込みが“炎上”して広まると企業や店舗に対する社会的なイメージダウンを引き起こし、店舗の休業や閉店に至ることもあります。このような行為は「アルバイトによるテロ行為」と喩えられ、法的には信用毀損罪や業務妨害罪に問われる可能性があります。
◇著作権侵害
著者に無許可でネット上にアップロードされている映像・音声のファイルを、違法と知りながらダウンロードすると著作権侵害となります。文章の無断転載、イラストを複製(トレース)して公開することなども著作権侵害にあたる行為となる可能性があります。
子供が被害者、加害者にならないようにするための対策と指導
上記のようなインターネット上に存在するさまざまな危険は、「罠」のように感じられるかもしれません。しかし、実はネット上でやってはいけないことは、実生活でもやってはいけないことです。ネットだからこそとくに用心すべきこともありますが、それは家庭内などで丁寧に子供に教えれば、どれも実生活上のモラルと同じように理解できることであるはずです。
子供が思わぬトラブルや犯罪に巻き込まれないようにするためには、なるべく早い段階からしっかりとした情報モラル教育を行うことが大切です。ぜひ時間を作って、子供とネット上の犯罪のことについて話し合ってみてください。
子供がインターネットを利用するとき、最も気がかりなのが「犯罪に巻き込まれる可能性」ではないでしょうか。ニュースを見てもネット絡みの事件は毎日のように起きています。子供が、そして子供を持つ親が気をつけるべきネット犯罪とはどのようなものがあるのか、今回は子供が巻きこまれる可能性のある犯罪について解説します。
子供が被害に遭う恐れがある犯罪とは
インターネットでは子供は常に狙われやすい存在です。人を疑う気持ちがまだあまりなく、教えられていなければネット上で犯罪に巻き込まれる可能性についても自覚していないためです。ネットを利用していて子供が被害に遭ってしまうケースには次のようなものがあります。
◇オークション詐欺や架空請求などの金銭トラブル
お金を払ったのに品物が送られてこないといったオークション詐欺の被害に、子供が遭うケースが増えています。オークションサイトのほか、SNSや掲示板での個人売買でもトラブルが起きています。また、興味本位で覗いた怪しいサイトを開くといきなり支払いを要求される架空請求では、子供が引っ掛かって親にいえず悩んでしまうケースが多くあります。
◇SNSや出会い系サイトを介した誘拐や性的暴行
ネットを通じて身元のわからない人物と知り合って実際に会い、トラブルへと発展するケースです。場合によっては、暴行、誘拐、殺人などの事件に発展することもあり、非常に深刻な問題となっています。出会い系サイトの掲示板などを使った援助交際も昨今では巧妙化して蔓延しています。
子供が加害者になる恐れがあるトラブルとは
一方、子供の側が加害者になるケースも数多くあります。本人は軽い気持ちでやったとしても、結果として法に触れ、罪に問われることもあり得ます。
◇犯罪を予告する書き込み
掲示板やSNSに「○○に爆弾を仕掛けた」「(名指しで)を殺す」といった犯罪予告ととられる書き込みをするケースが跡を絶ちません。未成年者が行った場合でも威力業務妨害容疑、偽計業務妨害容疑、脅迫容疑などで逮捕、書類送検に至ることがあります。
◇悪口や誹謗中傷など人を傷つける書き込み
掲示板やSNSで特定人物に対する誹謗中傷を書き込むことは許されません。内容が行き過ぎていれば脅迫罪や名誉毀損に問われる可能性があります。いわゆる「学校裏サイト」でも、書き込みを通じていじめに加担してしまうことがあります。
◇プライバシー、肖像権の侵害
他人の顔が写っている写真や動画を無断でアップロードすることはプライバシー侵害ないし肖像権の侵害になります。街や電車内で盗撮した写真をSNSに投稿する行為も同様です。プライバシーや個人情報に関しては、無自覚に自分や家族、友達の顔や、住所が特定されるような写真、書き込みを公開して問題となるケースもあります。
◇バイトテロ
飲食店やコンビニでのアルバイト中に店の商品(食品など)を使ってふざけて写真を撮り、SNSに投稿して騒ぎになるという問題も起きています。その書き込みが“炎上”して広まると企業や店舗に対する社会的なイメージダウンを引き起こし、店舗の休業や閉店に至ることもあります。このような行為は「アルバイトによるテロ行為」と喩えられ、法的には信用毀損罪や業務妨害罪に問われる可能性があります。
◇著作権侵害
著者に無許可でネット上にアップロードされている映像・音声のファイルを、違法と知りながらダウンロードすると著作権侵害となります。文章の無断転載、イラストを複製(トレース)して公開することなども著作権侵害にあたる行為となる可能性があります。
子供が被害者、加害者にならないようにするための対策と指導
上記のようなインターネット上に存在するさまざまな危険は、「罠」のように感じられるかもしれません。しかし、実はネット上でやってはいけないことは、実生活でもやってはいけないことです。ネットだからこそとくに用心すべきこともありますが、それは家庭内などで丁寧に子供に教えれば、どれも実生活上のモラルと同じように理解できることであるはずです。
子供が思わぬトラブルや犯罪に巻き込まれないようにするためには、なるべく早い段階からしっかりとした情報モラル教育を行うことが大切です。ぜひ時間を作って、子供とネット上の犯罪のことについて話し合ってみてください。